白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
「すいません。教えてもらえますか?」
声をかけてきたのは、俺達を見ていた大学生くらいの女性のうち一人。
「いえいえ。教えられるほどうまくないっすよ」
断る俺の横で・・・
「まず立ち方がね、こうなんですよ~」
おい!!
卓弥!!
お前はそうやって軽いから中田とケンカになるんだよ。
「おい。お前の番だぞ!」
俺はたっくんの腕を引っ張り、思いっきりにらんだ。
「教えるくらいいいじゃん」
「だ~め!中田がここにいたらどう思う?」
たっくんは渋々ボールを投げた。
「うわ!だっせー!!ガーターかよ!」
たっくんは初めてのガーターに落ち込みを隠せずにいた。
隣の女性達は、それを見て笑った。
「俺、下手くそなんですよ~!」
たっくんはそう言って、女性達に手を振った。
俺は『声かけるなオーラ』を振りまきながら、ゲームに集中していた。