白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
2ゲーム目も俺が勝った。
たっくんはあきらめる様子もなく、3ゲーム目に突入した。
「あ。誠人からだ」
携帯に、明けましておめでとうとメールが届いた。
初めてのことだった。
面倒なことが嫌いな弟は、メールが苦手で、俺にメールをくれるなんて滅多にない。
直との結婚のことで、久しぶりに誠人に会って、いろんな話をしたせいか、俺達兄弟は以前よりも仲良くなっていた。
仲が悪いわけじゃないけど、良くもない。
成人してからは会う機会もなく、疎遠になっていた。
元々タイプが違う。
あいつと俺は。
「先生の弟さんって、かっこいいんだろ?直ちゃんが言ってた」
「まぁ、たっくんよりはかっこいいかな」
たっくんは悔しそうな顔をして、ストライクを取った。
「直の姉ちゃんと今度コンパするんだよ。くっついたら面白いけど、絶対無理だな」
「まじ?それうまく行ったらすげーじゃん」
直のお姉ちゃんは、誠人を気に入ってくれた。
コンパしたいって言ってくれてるけど、それはお姉ちゃんは自分の為だけじゃなく直の為なんじゃないかと思う。