白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
「矢沢か!!お前、でかくなったな!」
頭を叩かれて振り向くと、小学校からずっと同じクラスだった有田が立っていた。
「有田!?大きくなったねーーー!」
中学卒業以来一度も会ってなかった有田。
ワルガキで、いつも先生に怒られてばっかりだった姿しか覚えていない。
高校に入り私も身長が伸びた。
それまではいつも背の順は一番前だったっけ。
中学卒業してから一度も会っていなかったんだけど、
有田の噂は何度か耳にしていた。
高校に入ってからバスケ部で活躍し、モテてるって。
なるほど・・・
確かに少しは成長したかなぁ。
「俺、矢沢の高校の前まで行ったことあるんだよ!」
「何しに?」
有田は、わざとらしく恥ずかしそうな顔をした。
「中学ん時、お前のこと好きだったんだよ。今だから言えるけど」
「うっそーーーー!!」
私よりも先に叫んだのはゆかりだった。