白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
迎えに来てくれた先生とたっくんとファミレスへ向かった。
車に乗り込むと、少しスネた顔をした先生がいた。
「先生?」
「変な男が直の近くにいたから、すっげー嫌だった・・・」
運転中の先生は、真面目な表情をしてそう言った。
「ごめんね。先生・・・嫌な思いさせてごめんね」
「いや。いいんだよ。俺が子供なんだぁ・・・最近ますます直に似てきたな、俺」
ファミレスに着いた。
「あのね、あのね!!先生!!同窓会しようと思うんだけど」
ゆかりが、メニューを見る前に切り出した。
「高校3年の?おう!嬉しいなぁ」
「そんな気楽に答えられても困るんだけど!いつまでも隠さなきゃいけない直がかわいそうだから・・・」
先生は見ていたメニューをパタンと閉めて、目を閉じて息を吸い込んだ。
そして、ゆっくりと目を開けた。
「そうだな・・・本当にそうだ。俺のせいでいつも直には我慢ばっかりさせてるからな」
そんなことないよ!と言おうとしたら、ゆかりが大声を出した。
「それは違う!!直は、我慢なんて思ってない。直は・・・直はね」
「ありがとう。ゆかり・・・そうだよ、先生。ゆかりが言ってくれた通り、私・・・すごく幸せだから」
先生は驚いた顔をした後、安心したようにふっと笑ってメニューに視線を移した。