白いジャージ3 ~先生とバージンロード~



「同窓会って、確か前に中止になったんだろ?」


たっくんが、先生のメニューを覗き見ながら言った。



「そうそう。もうそろそろ荒木さんも大丈夫かなぁって思ってさ」


ゆかりが答えると、先生が不思議そうな顔をした。


「荒木?」


先生は、荒木さんが原因で同窓会が延期したことを知らないんだ。


「あ、先生には言ってなかったんだけどさ。荒木さんのことを直が心配してたから、延期したんだよね。まだ時期が早いかなって」



先生はフーっと息を吐いて、向かいに座る私の顔を見つめた。


「俺に言えよ。直・・・」


「ごめんね。先生」



先生は、俺こそごめんと謝った。



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