白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
「荒木・・・どうしてるかな。いろいろあったけど、みんな俺のかわいい生徒だからな」
先生は、視線を天井に向けて懐かしそうな表情をした。
思い出すのは、荒木さんの先生への熱い視線。
いつも荒木さんは、先生を見ていた。
だから・・・
私は負けないようにもっと先生を見つめていたっけ。
「荒木さん・・・まだ先生のこと好きだったら・・・」
私の言葉をさえぎったのは、たっくんだった。
「そんなこと気にすんなって!荒木って子も辛かったかも知れないけど、先生と直ちゃんだって辛い想いいっぱいしてきてるんだから。気にしなくていい。堂々とみんなに報告すればいいんだよ」
たっくんは、真剣な表情でそう言った。
ゆかりは、そんなたっくんを見つめながら頷いた。
先生は、たっくんもたまにはいいことを言うんだなと、微笑んだ。