白いジャージ3 ~先生とバージンロード~


「直、大丈夫だって」


ゆかりが私の手を握ってくれた。


ほっとした。


いつもこうして私の不安に気付いてくれる親友。

私は幸せ者だ。



私の視線の先にいる荒木さんを見たゆかりは言う。



「大丈夫。誰も傷つけない恋愛なんてないんだよ。荒木さんにもいつか幸せが来るから」




先生は私を見ない。


私も先生を見ない。




ゆかりと依子は、違った展開を予想していたようだ。



『俺の彼女だぁ』って先生が私を抱き上げる・・・みたいな。





私達は真剣に想い合って、真剣に付き合って、いろんな壁を乗り越えてきた。




でも・・・




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