白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
★先生目線★
~先生目線~
同窓会をしたいと願っていたのは、誰よりも俺だった。
早くみんなに報告したかった。
隠れたり人の目を気にする直を、早く楽にさせたいと思っていた。
でも、同窓会の日時が決定し、直の様子がおかしくなった。
一緒にいてもどこか元気がなくて、考え事をしているようだった。
俺はそこまで深く考えていなかった。
きっとみんな祝福してくれるだろうと思っていた。
直は言った。
『荒木さんの気持ちを考えると、明るく発表なんてできない』
俺は気付く。
俺がどうして直を選んだのか。
どうして、生徒だった矢沢直に恋をしてしまったのか。
そうだ。
直はそういう子なんだ。
自分のことよりも、周りのことを考え、誰かが悲しむくらいなら自分が我慢しようとする。