白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
『就職』も私にとって大きな出来事。
でも、それ以上に『結婚』が私にとっては大事だった。
甘いと言う人もいるだろう。
でもそれが私の出した答えだった。
「先生が好き」
それが一番。
先生の奥さんとして、先生を幸せにしたい。
夜勤があっても先生は文句も言わないだろうけど、やっぱり毎晩一緒に眠って、
一緒に目覚めたい。
一緒に朝食を食べて、いってらっしゃいのキスをして送り出したい。
急に希望の職種を変えたこともあり、私の就職活動は大変だった。
明日最終試験を受ける会社は、介護用品を扱う会社で、老人ホームや病院へ行く機会も多く、直接お年寄りに使い方を説明することもあるという。
今年から新しい事業を展開するらしいので、その為にこの時期には珍しく数名の求人を出していた。
お姉ちゃんが背を押してくれた。
「どんな形でも直の笑顔が誰かを救うと思うよ」
先生は私の意見に賛成してくれた。
「正直、やっぱり嬉しい」と本音を語ってくれた。
私の選択が正しいのか間違っているのか、それは誰にもわからない。
でも、たった一度の人生。
私だけの人生。
だから、私が決めた道が正しい道。
そう信じて、進むしかない。