白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
第6章
新婚旅行の計画
私は専門学校を卒業した。
あっという間の2年間だった。
先生は高校を卒業する時に、大人になる為の準備期間だと話してくれた。
私は高校時代と同じように毎日楽しくただ過ごしていた。
大人になる準備、ちゃんとできたのかな。
私、抜け殻みたいに心の中からっぽになっていて、専門学校の卒業アルバムを眺めてばかり。
これじゃ、高校の時と同じだよ。
まだまだ子供なんだなと実感してしまう。
何となく元気のない私を、先生は気遣ってくれる。
「今日は、俺に任せて」
突然のデートだった。
先生は、少しオシャレをしていた。
ちょっと立てた前髪。
茶色いセーター。
忙しいはずなのに、先生は私の為に時間を作ってくれた。
「どこ行くの?」
「内緒~!すっげ~楽しいとこに連れていくから」
先生が連れて来てくれたのは、旅行会社だった。
先生が考えてくれた今日のデート。
私が元気になるようにって考えてくれたんだと思う。