白いジャージ3 ~先生とバージンロード~


今は、お姉ちゃんとの関係も昔とは違う。


心から『家族』って思える存在になっていた。



いろいろあったけど、良かったね。



お母さんの子育て、間違ってなかったってことだよ。


だってね、お姉ちゃんはいつも言うんだ。


お母さんがいたからって。



これまたお父さんがスネちゃうと思うけどね。




お腹を痛めて子供を産むってやっぱり母親しかできないことだから。


お母さんのお腹の中での記憶はないけど、きっとたくさんの愛をもらっていた。

お腹の中にいる時からずっと。



それは無意識に私達の体の中に流れている。



お母さんの声を聞くと安心するのも、お腹の中でずっと聞いていたからかも知れない。



「また明日から頑張ればいいから。今日は、直の好きなことだけしなさい」



お母さんのその言葉に甘えて、私はずっと先生を見ていた。


先生はこの熱い視線に気付かないのかな・・・





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