白いジャージ3 ~先生とバージンロード~




30分程、先生観察をして私とお母さんはランチを食べに出かけた。



先生は、幸せそうだった。


だから心が温かくなった。



先生は教師という仕事が好きなんだね。



私は、先生が出席を取る姿を久しぶりに見て、キュンキュンしちゃったんだ。



もうすっかり気分も良くなって、何となくモヤモヤしていた気持ちもどこかへ飛んでいた。




懐かしいお店に向かった。


その店は、幼い頃からよく食べに行っていたオムライスのお店。



幼稚園くらいの頃、お母さんとお姉ちゃんと3人でよく食べに来た。

確か、お姉ちゃんの歯医者の帰りだったと思う。


ここでオムライスを食べている時のお姉ちゃんがとても好きだった。



「神様がくれたのかな」


私は、今日電車で具合が悪くなったことが、『神様からのプレゼント』のように感じた。



「あ、違う。きっとおばあちゃんだ」


そうだ。

おばあちゃんからのプレゼント。



結婚までバタバタしていてお母さんとゆっくり過ごす時間がなかった。


こんなことがない限り。


独身最後にお母さんとデートできたことは、かけがえのない宝物になるだろう。





< 319 / 391 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop