白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
「それでは、新婦直さんの恩師でもある、和人さんの学校の教頭先生から一言いただきます」
教頭先生は、先生が学校でどんな先生なのか、どれだけ生徒から慕われているか、ゆっくりと話してくれた。
教頭先生は、今まで教師をしてきた中で、新垣先生ほど生徒思いの先生はいないかも知れないと言った。
先生は隣で、そんなことないですよと首を振って、照れていた。
でも、私もそう思う。
誰も、否定しないと思うよ。
先生は、いつも生徒の幸せを考えてくれる。
だから、先生の周りにはいつも生徒が集まるんだ。
「実は・・・直さんが在学中から私はこの日を予感しておりました。必死に気持ちを抑えるふたりを見ていて、いつか結婚できるといいなと願っていましたので、今日この場にいられることを幸せに感じます。本当に、おめでとう」
我慢していた涙が一気に流れた。
先生はポケットからハンカチを出し、私にそっと渡した。
教頭先生、気付いていたんだね。
あの音楽室の密会を・・・見逃してくれて、本当にありがとう。