白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
それから私の上司のスピーチ、飛田さんのスピーチがあり、先生の友人代表としてたっくんが前に出た。
不思議。
たっくんと先生は不思議な関係。
「伝えたいことはたくさんありますが、泣いてしまいそうなので、僕は歌を歌います」
たっくんは龍とふたりで歌をプレゼントしてくれた。
ふたりともとてもかっこよくて、胸に響く歌声・・・
私が高校の頃に流行っていた歌。
よくゆかりと一緒に聞いていた歌。
「あ・・・」
思い出した。
修学旅行で・・・先生が歌ってくれた歌。
ホテルの宴会場のカラオケで、最後に歌った歌。
先生は、直の為に歌ったよって言ってくれたっけ。
「俺からたっくんに頼んだんだ」
私の記憶が色褪せないのと同じで、先生の記憶もちゃんと消えないで残ってるんだ。