白いジャージ3 ~先生とバージンロード~



「ゆかり、依子、ありがとう。大変だったでしょ?」



「どうしても学校でやりたくて。でも、5時までしか使えないって言われて、急がせちゃったけど・・・」




ゆかり、依子・・・

また忘れられない思い出が増えた。




「先生、せっかく全員集まったんだし、200メートル走しない?」




元陸上部の生徒が言い出して、みんなが乗り気になった。




ビデオ係のたっくんが、先生のドアップを撮りながら言う。



「1位の人には直ちゃんからのキスが待ってます!」




先生はたっくんの頭をぐいっと引っ張って、いい加減にしろ!と怒った。



「先生、1位になる自信ないの?」



「あるよ!あるけど・・・でも、俺ももう歳だし」




みんなが笑った。



「先生、頑張ってね」



私が声をかけると、先生は任せとけって手でガッツポーズをした。





< 381 / 391 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop