白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
来年の5月・・・
私はどんな『私』になってるだろう。
専門学校を卒業して、就職をして、少しは大人になっているかな。
でも、相変わらず先生に夢中で。
先生の写メ撮って喜んだりしてて。
こんな風に、たくさんの人に祝ってもらうんだね。
たくさんの愛に支えられた私と先生が・・・
夫婦になるんだ。
「キャーー!依子綺麗!!」
ゆかりの声で現実に戻る。
いつの間にか私の手は先生に握られていた。
「おう!里田!!お前に先越されるなんてな!」
先生は、依子の肩をポンと叩く。
そして、隣にいる龍に一言。
「俺の大事な生徒なんで、どうか幸せにしてやってね」
龍は、動揺を隠せないって顔をして、ペコリと頭を下げた。
そういえば、龍は・・・知ってるんだ。
依子が昔、先生を好きだったこと。
先生の家の前で待ち伏せしたり、先生の部屋の窓をずっと見ていたことも。
それを止めさせることができたのが、龍だった。