白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
「今日は、わざわざ来て下さって、ありがとうございます!!」
龍は、しっかりした態度で挨拶をした。
私は見た。
龍が、そっと見せた顔。
ゆかりの方を見て、ゆっくり頷きながらにこっと笑った。
2人にしかわからない何か。
「幸せになりなよ!!」
ゆかりは、龍と依子の背中を押した。
たっくんをどれだけ愛しても、ゆかりの中の過去の思い出は消えることはない。
もう好きじゃなくても、他の人を愛していても、龍と作った素敵な思い出はゆかりと龍の心の中に生き続けるんだ。
それがわかるから・・・
私は先生の過去に嫉妬してしまうのかも知れない。
私には、先生以外にそんな人がいない。
『本当に愛してた』って堂々と言える男性は、先生ただ1人。