白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
それからしばらく、バイキング形式の食事になり、依子と龍のラブラブな写真が映像で映し出された。
「先生、スピーチ考えてたの?」
料理を頬張る先生に聞いてみた。
「まさかぁ!俺に声がかかるなんて思ってもなかったし。でも・・・あいつが高校時代に考えてたから・・・」
先生は分厚いステーキをもぐもぐしていた。
「生徒と向き合うとき、『この子の結婚式のスピーチで何を言おう』って考えるんだ。
そうすると、その子のいいところや、変化がよく見えてくる」
私は口の中のステーキが飲み込めないくらい、感動していた。
「先生・・・そんなの初めて知った。やっぱりすごいね、先生は」
長い時間一緒にいても、まだ知らないことがたくさんある。
先生は、そんな風に生徒と向き合ってるんだね。
ますます先生を好きだと思った。