白いジャージ3 ~先生とバージンロード~



豆腐料理が美味しいと有名な小さな料理店の座敷。



よくドラマで見るような光景。


先に到着した私達家族は、無言で窓から見える庭を眺めていた。





「遅くなりました。おはようございます!」



登場した先生は、何度も見ているのにやっぱりかっこいいスーツ姿。



真面目そうなブルーのネクタイは、私が一緒に選んだものだった。



久しぶりに会う先生パパとママは、気さくな方で、ぺこぺこと頭を下げてくれた。




「おもしろい・・・」



隣でポツリと呟いたお姉ちゃんは笑いを堪えるのに必死だった。



確かに・・・




私の両親も、先生のご両親も、何度も何度も頭を下げて、挨拶をしていた。




「あ・・・」




扉の向こうに見えた人影。



先生よりも少し身長が低いけど、きっと178センチくらいあるだろう長身の男性。



「あ、弟の誠人です。ほら、入ってこいって!」




< 63 / 391 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop