白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
豆腐料理が美味しいと有名な小さな料理店の座敷。
よくドラマで見るような光景。
先に到着した私達家族は、無言で窓から見える庭を眺めていた。
「遅くなりました。おはようございます!」
登場した先生は、何度も見ているのにやっぱりかっこいいスーツ姿。
真面目そうなブルーのネクタイは、私が一緒に選んだものだった。
久しぶりに会う先生パパとママは、気さくな方で、ぺこぺこと頭を下げてくれた。
「おもしろい・・・」
隣でポツリと呟いたお姉ちゃんは笑いを堪えるのに必死だった。
確かに・・・
私の両親も、先生のご両親も、何度も何度も頭を下げて、挨拶をしていた。
「あ・・・」
扉の向こうに見えた人影。
先生よりも少し身長が低いけど、きっと178センチくらいあるだろう長身の男性。
「あ、弟の誠人です。ほら、入ってこいって!」