白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
【今日、友達が泊まりに来ることになったから、お泊りやめとくね。先生、娘さんとゆっくりしてきて!】
そんなメールを送ってしまう私は・・・バカなのかな。
先生を気遣っているようで、そうじゃないのかも知れない。
娘さんと会った日の夜に、先生の隣で眠るのは、申し訳ないと思ってしまう。
それに、一緒にいるのに、先生の頭の中には、私じゃなく娘さんがいるような気がして・・・
きっと辛くなる。
だから、今日はお泊りは、やめる。
「直っぺ、大丈夫?もう帰れよ!今日の実習は復習だけだから!」
咳き込む私のおでこに触れたのは要君だった。
どうやら熱があるらしい。
みんなが『直の顔が赤い』と騒いでいる。
現実感がなくて、夢の中にいるみたいだった。
「先生にメールしなよ!保健室で寝かせてもらって、先生に夕方迎えに来てもらったら?」
桃子の声が遠い。
私はその声に首を横に振った。
「今日はだめなんだぁ・・・どうしてもだめ・・・」