白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
私は保健室の天井の模様を見つめながら、先生の温もりを思い出していた。
高校の保健室で・・・こうして先生が付き添ってくれた日のこと。
今でもはっきりと思い出せる。
あの時、寝言で何度も「先生」って呼んだんだったなぁ。
先生・・・会いたいよ。
今、隣にいて欲しいのは、要君じゃなく、先生なんだよ。
「直っぺ、聞いてる?」
私は、要君の手の温もりを一瞬、先生に重ねてしまっていた。
「ごめん・・・あのね、先生忙しいんだ。だから・・・」
「俺が彼氏だったら、どこにいても、何があっても直っぺのそばにいてやるけどな」
手を離して欲しかった。
先生の温もりじゃない。
私にはいらない。
先生以外の温もりなんて。