白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
今、要君は・・・何を言おうとしたんだろう。
先生は、私のことを鈍感だって言うけれど、鈍感な私でもさすがに今の空気は・・・
いつもと違うってわかる。
今、要君・・・私に告白しようとした。
保健室から出て行く要君の背中を、みんなは不思議そうに見つめていた。
「要君、どうしたのかな?」
「テル・・・」
あゆみ・・・要君のこと好きなんだよね。
どうしよう。
要君が私を好きだとしたら・・・今の関係どうなるんだろう。
「直、どうして先生に連絡しないの?」
あゆみの声で私は、はっとして、保健室のドアから視線を外した。
この3人には、先生に娘さんがいることを話していた。
今朝、先生から来たメールのことを話すと、桃子は大きなため息をついた。
「直は・・・優しすぎるよ」
桃子はそう言って、私の手を握った。
あゆみは、うつむいたまま静かに言った。
「そのこと・・・テルに話した?」