134億光年先の君へ
『友達の家に遊びに行く』


母にそう嘘を吐いて、学校の帰りに寄り道をした。


煌びやかな電飾に彩られた街から少し離れたところにある灯台は、人影ひとつなく、凍てつくほどの海風が肌に刺さる。


ざぁざぁと、波が唸る音に紛れたその声は、この地球から遠く離れた小さな星でたった一人、人類が住める場所を探しているのだと言った。


この世界には地球に似た星がもう一つあって、地球よりずっと少ないけれど、人が住んでいるらしい。


でもその星も寿命が近づいていて、彼は探索隊として移り住める場所を探していた。
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