結果、恋をする。
大悟の過去。
ー2年前ー
「大悟くん・・・。俺は彼女が出来ました・・・。」
ソファーで漫画を読んでる中3の大悟に話しかける昌悟。
大悟は一瞬昌悟を見るが、すぐに漫画に目を戻す。
「・・・・・へぇーおめでとう。」
「興味ないのやめてぇぇ!!!」
昌悟が大悟の漫画を取り上げる。
「返せや。」
「今日彼女家に来るんじゃあ・・・しかも2人は緊張するからって友達も」
「へぇ・・・。」
「お願い大悟くん一緒におって!!!」
昌悟が大悟に頭を下げる。
「むりむりむり何で俺が知らん女とおるんじゃ。」
「お願いやってぇ・・・。」
「しんどいしんどい。」
ソファーから立ち上がり自分の部屋に戻ろうとした大悟の洋服をつかんで離さない。
「うざいんじゃて!」
「お願いします!!!!!!!」
大悟がため息をつく。
「わかった。」
「ほんとにぃ?!♪」
昌悟はニコニコして大悟を再びソファーへ座らせた。
「「ピンポーーーン」」
「来た!!!!連れてくるからそこに座っててや?!」
昌悟が玄関へ走っていく。大悟はすごく嫌な顔をしながら玄関に続いている廊下のドアを見ていた。
玄関からは明るい声が聞こえてくる。
「「ガチャッ」」
リビングの扉が開き、昌悟と金髪の女と明るいブラウンの髪の毛をした女が部屋へ入ってくる。
「大悟くん!!!!彼女!カナ!!!」
「・・・・ども・・・。」
「はじめましてー♪カナでーす!」
挨拶してきたのは金髪のすらっとした女『カナ』だった。
笑った顔がなんとなく昌悟に似ていた。
あと1人の女はスマホを触って顔を下げていた。
「ほら!はるかも挨拶しんさい!!!」
金髪の女があと一人の女を肘で押し、スマホから目をはなした女が大悟を見る。
「・・・・・どうも。」
「・・・・・・・・・・・。」
大悟は一瞬で恋に落ちてしまった。
制服から出ているすらっとした手足、綺麗なブラウンの髪の毛、大きな目。
美少女と言わない人がいないと断言できるほどはるかは美しかった。