結果、恋をする。
ラインは交換したけど、連絡を取ることはなかった。
ユウスケさんにばれたらめんどくさいから。

昌悟とカナは家に来ることはなくなり、はるかと会うこともなくなっていた。
昌悟とカナは仲がいいままで、海に行ったりと充実した夏を過ごしていた。
季節はもう秋。はるかとラインを交換して5カ月がたった。


「「ピロンッ」」


学校からの帰り道ポケットに入れていたスマホがなった。


「・・・・・。」


ラインを開くと「ユウスケ」からだった。


「・・・・・・めんど・・・。」


既読を付けてしまったため内容を読む。

「「宅飲みしてるからこいや。ビール買ってきて」」

「ぱしりかい。」


めんどさいと思いながらも、断ったほうがもっとめんどくさくなると思い
大悟はコンビニでビールを買いユウスケの家へ向かった。

ユウスケの家につくもチャイムが壊れていた為、
無断で家に入っていく大悟。


「・・・・・。きたな。」


玄関にはスニーカーやサンダルが引きしめあっていた。
どれも全部ひどく汚れていた。
少し離れた所に靴を脱ぎ、汚い床を歩きたくなかった為
つま先立ちでガンガン音の鳴る部屋まで行った。


「おつかれっす・・・。」


アホが聞きそうなガンガンした音楽の鳴ってる部屋のドアを開ける。


「おぉ大悟。」

「おつかれっす」


ソファーにだらしなく座っているユウスケ。
ユウスケの回りには5人の男女が座ってそれぞれ好きなことをしていた。
部屋中に酒と煙の臭いが充満していた。


「飲んでくじゃろ?」

「や・・・今日は早く家帰らんと・・・。」


ユウスケに断り部屋を見渡すと、窓際に見覚えのある女が座っていた。


「・・・・・・はるか・・・?」


ユウスケにビールを渡しはるかに近づく大悟。


「お前はるか知り合いやったん?」

「あ・・・兄貴の彼女の友達で・・・」


ユウスケが話しかけてくるが、気にせずはるかにちかずく大悟。


「・・・おい。お前なにしとんじゃ。」


はるかの両肩を持ち、がくがくと揺らす。
はるかは真っ赤な顔で目を開けないため全く気付いてない。


「ん・・・・・・うーーーん。」

「はるか。」

「うーーーん」


何度呼んでもはるかは答えない。そうとう酔っているようだ。


「だいごー。上連れてってくれー。」


ユウスケがタバコを吸いながら大悟に叫ぶ。


「・・・・・・・。」


大悟は何も言わず、はるかの腕を自分にまわし連れて行こうとする。
部屋を出ようとしてもユウスケな何も言わなかった。


「お前・・・どんな彼氏じゃ」


大悟がぼそっとつぶやくが、ユウスケには何も聞こえていなかった。
引きずるようにはるかを移動させ、ドアを閉める。
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