結果、恋をする。
しばらくたってはるかはようやく泣き止んだ。


「すっきりした・・・ごめん大悟。」

「ええよ。別に」

「んーーーどうすっかなぁ・・・。」


はるかが背伸びをする。


「・・・どうするって?」

「こんまま付き合い続けるか、ばっさり終わるか!」

「終われんの?」

「わかんないねぇ・・・殴られるかも」


はるかが自分の頬をグーで殴るふりをする。


「・・・・・・・付き合う?」

「・・・・え?」



大悟がはるかの手を握り、まっすぐはるかを見る。


「俺と。」

「・・・・・・ユウスケと別れて?」

「別れんでええよ。俺の事2番目でええけぇ。」

「・・・・・・浮気ってこと?」

「された事仕返すだけやけぇ。」

「・・・・・・・・・。」


はるかが一度目をそらす。


「・・・ええんかな。」

「・・・お前が決めることじゃ」

「・・・・・・・・・。」


繋いでいた手に力が入る。


「・・・・・・ん。わかった。」

「・・・・・。」

「・・・泣かんでええならそれがいい。」

「・・・・・・・。」

「泣くことより笑うことがおおいなら。そっちにする」


はるかがまた大悟と目を合わせる。


「・・・・・わかった。」


大悟も口を開く。


「・・・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・。」


2人はゆっくりと目を閉じ再び唇をかさねた。


窓から見える月だけが


秘密の恋が始まった事を知っていた。





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