結果、恋をする。
その日は、はるかとはじめてキスをした日のように真ん丸な月が出ていた。
はるかはうずくまっていた大悟を上向きの体制にした。
息はしているでも何も言葉を発しない。
「・・・・・ッ・・・・・。」
はるかの目から大粒の涙が流れる。
「ごめん・・・なさい・・・ッ・・・」
「・・・・・・・・・。」
「大悟・・・・・」
「・・・・泣くなや・・・。」
大悟がかすれた声を出しながらはるかの涙をぬぐう。
「・・・・ッ・・・。」
「いっ・・・・・たぁ・・・・。」
「・・・・・・・ッ・・・・・。」
はるかの涙は止まること知らないように流れ続けた。
「・・・・・かっこわるすぎ・・・。」
大悟がぼそっとつぶやきはるかの涙をまたぬぐう。
「お前泣き続けてたら・・・・・俺が泣かしたみたいになるんやけど」
「・・・・ッ・・・ごめん、あたしのせいで・・・。」
「----------ッ・・・」
大悟が体を起こしはるかを抱きしめる。
「----------・・・・・。」
「はるかー。」
「・・・・ッ・・・・・なにぃ」
「・・・・・・・・・・・好きじゃけの?」
「・・・・・・・ッ・・・。」
大悟が口にしたはじめて「好き」だった。
今まで大悟は一度もはるかに「好き」と伝えた事がなかった。
はるかはその言葉を聞いてますます涙をこぼした。
「・・・・・・ッ・・・・・」
この日、はるかは大悟のちゃんとした彼女になった。
涙をながすはるか。大悟は泣いているはるかをいつまでも抱きしめていた。
そんな2人を真ん丸の月だけが見つめていた。