結果、恋をする。
30分くらいしてバイクは海についた。


「あー!!海!!きれー!!」

「お前!!!暴れんな!!!」


大悟が私をバイクから降ろしてくれた。
海のにおいをおなかいっぱい吸い込んだ。


「大悟ー!足つけないのー??」

「つけない。」


大悟は携帯を触ったまま、砂浜に座っていた。


「なーんだよう・・・。」


私はパシャパシャと海の水にひざ下までつけて波を蹴っていた。
海で遊んでるふりをしながらチラッと大悟を見る。
大悟はずーっと携帯を触っている。


「・・・・・・・・。」


私は海からあがり、砂浜を歩いた。


「どこ行くん。」

「お茶・・・買ってくる。」


少し離れた所にある自販機を指差した。


「買ってくるわ。」

「いや、いいよ。そこ座ってて。」


大悟はスマホを一度ズボンのポケットに入れようとしたが私がいいって言ったからかまたスマホを見始めた。
少し歩き自販機まで行く。お茶とコーラを買って大悟の所へそのまま戻ろうと思ったけど、
後ろから驚かせてやろうって大悟が座ってる砂浜の後ろから
静かに歩いて大悟のそばまで行った。


「・・・・・・・・・・・。」


ニヤニヤしながら大悟に近づくあたし。
後ろにまわった時にスマホの画面が見えてしまった。



大悟とはるかさんの笑顔の写真だった。



「・・・・・・ッ・・・・・。」


大悟がスライドさせる度にいろんな表情のはるかさんが映る。


大悟の顔をちらっとみると幸せそうな声で微笑んでいた。



「・・・・・・・・・・・・・。」


私が後ろにいるのに全く気付いてない大悟。イライラしたのでコーラの缶をほっぺたにつけてやった。


「つめた!!!!!!!!!!!!」

「顔にやけてるよ。」

「・・・・あー。」


大悟がコーラを手に取りスマホをパンツのポケットに入れた。

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