結果、恋をする。
ー大悟の家ー
ソファーでスマホを触っている昌悟。
ガチャッ
ドアが開き外から大悟が入ってくる。
「おかえりぃ・・・ってビショビショやん!!!!」
「・・・・・・・・・。」
頭の上からびっしょりに抜けた大悟がボーっと昌悟を見つめる、
「タオルタオル・・・。」
部屋の中を小走りで渡りタオルを取ってきて大悟の頭を拭く
「・・・・・母さんたちは?」
「んー?なんか親知らずの急患が来ちゃったみたいでバタバタ病院行ってたよ。」
「ふーん・・・。」
タオルを頭にかけたまま大悟がソファーに座る。
「大悟くーん、ソファー濡れちゃうでしょ・・・。」
「・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・なんかあったん?」
「・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・。」
昌悟も大悟の座っている隣へ腰を下ろす。
「・・・・・・いろちゃんは?」
「・・・・・・知らん。」
「海行ったんじゃろー?」
大悟がポケットからスマホを取り出し画面を付けようとする。
「・・・・・・あれ?」
「どうしたん?」
スマホの電源が付かずあわてる大悟を横目で見る。
「・・・・つかんやんけ。」
ガチャン
ソファーの前にあるテーブルにスマホを乱暴に置く。
「びしょぬれだったもんね・・・壊れちゃった?」
「・・・・消えたな。」
「全部?」
「バックアップしてないからな。」
「充電ないだけかも。」
机の上のスマホを取り充電器に接続する。
「・・・・・・どう?」
「・・・・無理やな。画面がつかん。」
「最悪じゃな。」
「・・・・・・・・・・・。」
充電器にさしたまままたソファーに座る大悟。
「・・・・・・・・・・・。」
「大丈夫?」
「・・・・・・わからん。」
「え?何が?」
「・・・・・・・2番目でもええって言われた。」
「・・・・・・・・・・・。」