肉食系男子に、挟まれて【完結】
「あーでも、私も告白ならされた事あるよ」
「え」
その発言に、ぴたりと動きが止まる。
まじですか。
え、告白ってまじですか。
私はどきどきしながら、言葉の続きを待った。
だが。
「年下に興味ない、悪い。ってバッサリ断ったけどねえ」
「……参考に全然なりません」
あっはははって豪快に笑う辻先生は、やはり辻先生なのだと感心さえする。
期待を全く裏切らない。
「あんま考え込まないでさ、結局のとこ答えはシンプルだと思うよ?
好きか、好きじゃないかだから。
生徒だからとか、出会ったばかりだからとかじゃなくてね?」
「なるほど」
「今、まだ好きだと思えなくてもこれからはわからないじゃない?」
「そうですかね」
全然そんな姿想像出来ないけど。
春斗の隣に並ぶ私も、久住君の隣に並ぶ私も。
「まあ、選択肢としてどっちも選ばないってのもあるけど。
それは最後かな、とりあえず。
だって、答え出すの迷ってるんでしょ?」
「迷ってるというか、何て言えばいいんだろうかって思って」
「付き合えません、恋愛対象外です。以上」
ぐっと親指を立てているけど、そんな簡単に言えたらこんな悩んでいませんから!