肉食系男子に、挟まれて【完結】
Tシャツ姿に、半ズボンでサンダル。
コンビニか、スーパーか。
あ、メガネしてる。
あれ? これ、初日かけていなかったっけ?
黒ぶちメガネ。
ずっとしていなかったから、忘れていた。
「今帰り?」
「うん、そう」
「顔赤いけど」
「それなりに飲んだからね」
「何か、ふらついてるけど」
「まあ、それなりに飲んだからね」
「危なくねえ?」
「何が」
「女一人、こんな時間にふらふらと歩いてたら」
「いや、だいじょ」
「大丈夫じゃねえから」
大丈夫という言葉は言い終わる前に春斗によって遮られた。
って、私は子供じゃないんだけど。
いい大人なんだけど。
三十の方がもう近いんですけど?
何でこんなに言われないといけないの。
好きでお酒飲んでいるし、誰にも迷惑かけていないし。
確かに、多少覚束ない足取りではあったけど、意識はハッキリとしているし。
眠さは異常にあるけど。
だから、帰ったら即寝ると思うけど。
メイクも落とせるか微妙だけど!
どうせ、女子力ないけど!
でも、春斗には関係なくないか。