肉食系男子に、挟まれて【完結】
「あ。久住君、連絡先教えておく」
「え」
私はカバンからメモ用紙を取り出すと、それに携帯番号を書いていく。
それからビリっと破って、久住君の手に強引に持たせる。
「何かあったらすぐに連絡する事」
「……はい」
「よし。それじゃ、また学校でね」
「はい」
手を振って、別れると自宅へと向かった。
明日は一日掃除して、家でゆっくりしよっと。
その足取りは軽かったと思う。
ゆっくり考える時間、あるかはわからないけれど。
ちゃんと二人の事考えよう。
久住君のこと、子供だって思わないで考えよう。
春斗のこと、軽いって思わないで考えよう。