肉食系男子に、挟まれて【完結】
熱い。
顔が真っ赤な筈だ。
羞恥で真っ赤とか。
久々の経験ですわ。
あ、下着! 干しっぱなしだ。
私は急いで下着だけ取ると、再度洗濯機に放り込む。
とりあえず、見られない様に。
すぐにコンコンと玄関の扉を叩く音がした。
扉を開けると、そこには笑顔の春斗が立っていた。
「お邪魔しまーす」
「どうぞ」
綺麗になった部屋を見て、春斗は感嘆の声を漏らす。
「綺麗になったね」
「頑張ったからね」
私はふふんっとどや顔をする。褒められるとやっぱり嬉しい。
まだまだ綺麗にする箇所はあると思うけど。
その前の惨状を彼は知っている。
それを踏まえた上の言葉だからこそ、素直に嬉しい。
少しだけニヤつく私。
そんな私に気付いたのか、春斗は体をこちらに向けるとその手を私の頭に乗せた。
「よしよし。偉いっ」
「子供じゃないし」
「いいじゃん」
歯を見せながら笑うと、尚も春斗は頭を撫で続ける。
何だよ、なんか照れるじゃないか。
口を尖らせて、ぷいっと顔を背けると春斗は楽しそうに笑っていた。