肉食系男子に、挟まれて【完結】


「俺もさ、晩飯悩んでたんだよねー」

「そうなんだ」

「真央梨の好きな食べ物は?」

「焼き鳥、枝豆、軟骨、もつ鍋」

「……嗜好がおっさんだよ」

「う、うるさい」

「可愛くオムライスーとか、ミートソースーとか言えないのか」

「そういうのも嫌いじゃないけどさ」

「真央梨って本当にそういうとこ、可愛いよね」

「は」


今のどこに可愛い要素があったの。
さっき自分でおっさんって言っていたじゃん。
こいつの可愛いセンサー可笑しいんじゃないの。



「女の子なのに、そういうの好きっていいじゃん。
裏表ないって事でしょ? 隠されるよりいい」

「まあ、嘘ついても仕方ないし」

「でも、俺に女として見て貰いたいって気持ちが一切ないって事もわかって、同時に凹むけど」

「え⁉」

「だって、そんなおっさん嗜好を好意ある異性に言わないと思うんだけど」

「いや、私普通に言うけど」

「……だから、彼氏いないんだって」

「うぐ」


それを言われてしまったら、ぐうの音も出ません。
……今までも男の人に引かれていたんだろうか。


いや、後でバレるよりかは全然いいでしょ。
うん。……不安になって来た。

今度辻先生に聞いてみよ。
< 133 / 225 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop