肉食系男子に、挟まれて【完結】
「それが真央梨だから、直す必要はないけど」
「どっちだ」
「あはは、どっちでしょうかねえ」
口角を上げて笑う春斗。どっちなのかその顔からは読み取れない。
「んじゃ、今日はおつまみっぽいの作ってあげましょうかね」
「まじですか」
「うん。お酒飲むでしょ? もちろん」
「もちのろん!」
「あはは。じゃあ、買い出し行きますか」
「行く」
手に持つのは携帯と財布のみ。
私と春斗は一緒に外に出た。
「そういえば、春斗って目が悪いんだっけ?」
エレベーターに乗り込むと、私は隣に並ぶ春斗を見上げながら尋ねた。
前につけていた黒ぶちのメガネを今日もしている。
普段つけていないから、部屋用なのかなあって思っていた。
でも、していない時もあってどうなんだろうって。