肉食系男子に、挟まれて【完結】


ポカンとする私。


え。ちょ、っと。待て。
待て待て。


何? 今の。
誰? 今の。


今朝見せた明るく爽やか満点の山本先生はどこいった。


……あの男……猫かぶってやがったな。


二重人格過ぎるだろうが。

何だよ、俺のモロ好みって。



辻先生の言う恋の予感ってか!?
いやいや。無理無理。

私は顔をぶんぶんっと振る。



変なのに気に入られた。

どうにか避けたいのに、教育係を任されてしまっている。
どうしようもない事態。

……うわ、憂鬱なんですけど。


肩を落としながら、私は職員室の扉を開けた。


自分の席に座ると、気を取り直してプリントを作成する。
その後は文化祭について考えないと。


する事はたくさんだ。
中間テスト作成にもかからないと。


って、考えたら結構忙しいからそりゃ彼氏作ろうって気持ちになれないよな。
とかなんとか、空いた時間に考えてしまう。


私はコーヒー片手に、パソコンのキーボードを叩く。


山本先生が隣の席とかでなくて、本当によかった。端と端で遠い。
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