肉食系男子に、挟まれて【完結】
「ひゃあ。それは山本先生にやられるより、インパクトありそうだ。
それでそれで? 山本先生には何されたの?」
「他人事だと思って楽しんでますよね」
「だって、楽しいんだもーーん」
悪びれた様子もなく、しれっと言う辻先生。
少しだけ酔いも回ったのか、機嫌もすこぶる良さそうだし。
「話しません!絶対っ!」
「ええ? 話せ、安西ちゃん! あ。飲みが足りないからだな? もっと飲め飲めーーー」
そう言うと、辻先生はどんどんとお酒を注文する。
「や、やめて下さいーー」
結局、注文を食い止める事が出来ずにビールジョッキが運ばれて来た。
しかも、三つ。
誰が飲むんだよ。
恨めしそうに辻先生を見るけど、当の本人は飄々としている。
そこに辻先生の携帯電話が鳴った。
「あ。ちょっと電話」
「……はい」
電話を持つと、辻先生は席を立つ。