肉食系男子に、挟まれて【完結】
『最近、あんま話せてなかったから』
「文化祭、近いからね」
『どうですか? ピアノ、上達しましたか?』
「あ、うん。久住君のお陰でバッチシだよ!」
『よかったです』
「電話なかったら多分、寝てた。私」
『寝てたんですか? すみません。起こしちゃいました?』
「いや、お風呂も入ってなかったし、助かったよ」
『あはは。そうなんですね。俺はもう寝るとこですよ。
先生の声聞いたから、いい夢見れそうです』
「えっと、そうかな」
そう言われると、どことなく照れてしまう。
『はい。先生、文化祭終わった後少しでもいいんで話したいです。
いいですか?』
「え」
急なお願いに、私はドキっとする。
口籠った私に彼は更に続けた。