肉食系男子に、挟まれて【完結】
文化祭の終わり
そして。
待ちに待った文化祭当日。
私のクラスは和製メイド茶室。何ともおかしな名前だ。
メニューはお団子とか、お汁粉とか。
とにかく、和菓子。
だけど、生徒達の格好はメイド。
ちなみに男子もメイド。
これにはかなりのクレームがあったけれど、教師権限でOKをした。
だって、面白そうだ。
折角やるのなら面白い方がいい。スーツとか、そういうのはありきたりだし、つまんないでしょ。
和製ということもあり、紺色に染められた暖簾が扉にかかっている。
メイド服に身を包んだクラスメイトを見て、男女問わずに可愛いなと一人ニヤニヤした。
そんな私に気付いたのか、一人の男子生徒が
「つかさー、まお先生もメイド服着た方がよくない?」
なんて、とんでもないことを言い始めた。
「はっ!?」
クラスで一番メイド服に対して文句を言っていた男子だった。
その発言に対して、周りもにやあっと笑うと騒ぎ出す。
「お、いいね。それ。メイド。余ってたよね? 確か」
「予備で一つ!」
「む、無理無理無理無理‼‼」