肉食系男子に、挟まれて【完結】
「あ、そういえばお酒買ってたよね?
冷蔵庫入れとかないと」
山本先生は立ち上がると、スーパーの袋を持ってキッチンに向かった。
近寄る先生に向かって声をかける。
「……あの、荷物持ってもらってありがとうございました」
「えー? 別に。重くない? 缶ビールしかも500mlを数本」
「それはいつもの事ですから」
「あはは。そうなの?」
冷蔵庫を開けると、先生は勝手にお酒をつめて行った。
「あ。俺も貰っていい?」
「はい、どうぞ」
「ん。さんきゅ。はい」
「ども」
自分の分と、私の分だけ手にすると私に受け渡す。
素直に受け取ると、彼はさっきいた場所へと戻って行く。
「山本先生の食材は大丈夫ですか?」
「んー。腐るモノはないから平気」
「……そうですか」
まあ、確かに一見してなさそうだったけども。
「安西センセも座ろうよ。ほらほら」
「え? あ、はい」
手招きされて、私は彼の横にちょこんと座ると缶ビールを手に持つ。
お互いプルタブを開けると、構えた。