肉食系男子に、挟まれて【完結】
「じゃあ、今日飲みにでも行く?」
「行きます」
「即答かい」
「即答です」
「あはは、じゃあ今日早めに終わらせようね」
「了解です」
今日もビール三昧にしてやる。
それ考えたら少しだけ気分上がったな。
よし、仕事終わらせるぞ。
コーヒーを飲んでから、私は一人気合いを入れた。
「おはようございますー」
ガラガラと扉を開けながら、中に入って来るのは山本先生だ。
「あ、辻先生、安西先生おはようございます」
「おはよー」
「おはようございます」
少しだけ、私は彼を睨みつけた。
山本先生は微かに首を傾げるけど、特に気にはしていないようで自分の席に着く。
それを横目で見ながら、私も前を向く。
すぐに辻先生が話しかけて来た。
「もうすぐ、文化祭だね」
「ですね」
「めんどくさいわ」
「それ、生徒の前で言わないで下さいね」
「あはは。うん、そっちのクラスは順調?」
「ええ、まあ」
「甘味屋だっけ」
「そうです、看板とか凝ってるから、これまた結構大変ですよ」
うちのクラスは甘味屋だけど、和風をモチーフにして全て制作している。
実行委員とクラス全員で。
和風なのに、何故かメイド服にしようぜって意見が出て、ウエイトレスはメイドの格好だけど。
まあ、それも面白いかあってOK出したんだよね。