肉食系男子に、挟まれて【完結】
「どうした? さ、食べて食べて」
「う、うん」
やっぱりこの人は理解不能だ。
そう思いながら、私はスペアリブを一つ取ると齧りつく。
……何ですか。コレ。
美味しいんですけど。今まで食べた中で一番美味しいスペアリブだ。
「美味過ぎる」
「だろー?」
嬉しそうに顔を緩めると、お酒の栓を開けてカンパイと近付ける。
私もプルタブを引くと、カチンと合わせた。
「そういえば、山本先生っていくつなの?」
「春斗」
「え」
「春斗って呼べって」
あ。そうだった。
少し口籠りながら、おずおずと
「……は、春斗」
そう言ってみるが。
何だ、コレ。
凄い恥ずかしいんですけど。
「もう一回」
「無理です」
無理ですから。結構すっごい恥ずかしいのに。
俯かせて、思わず顔を赤くしてしまう。