肉食系男子に、挟まれて【完結】
「彼女は全部年上。まあ、俺こんなじゃん?
だから、好きだって言っても結構信用されないんだよねえ」
それは同意してしまう。
私もあまり信用してませんし。
だって、初日であれだし。
二日目でこれだし。
今までの子にもそうだったんじゃないかって容易に想像できる。
彼が彼女を想って泣くとか想像できない。
彼が彼女を泣かせて苦笑する姿しか。
私もたいがい酷いな。
「真央梨も全く信用してないでしょ」
「え」
少しだけ、眉を下げて私を見つめる。
そんな切なそうな顔しないで貰いたいよ。
どう反応したらいいのかわからない。
山本先生は本気なのか、冗談なのか。
どう捉えていいのか、本当にわからないよ。
「ま、態度改めない俺が悪いんだけどね」
あははって空笑いすると、彼はZIMAを手にする。
「だってさ、好きだって思ってる相手に好きだって伝えてるだけなんだよ?
可愛いと思ったから可愛いって言ってるだけだし。
それを、どうして信用してくれないんだか。
信用しない方が酷くない?」
そう言うと、彼は目線を伏せた。
言葉に詰まった。
だけど、ゆっくりと口を開く。