堕天使、恋に落ちる

天使と堕天使

私は“堕天使”と呼ばれてる。

その理由は、
私が勤めている会社の社長の息子と不倫をしたからだ。
ありきたりだが、既婚者の彼の罠に嵌まり、まんまと堕ちたから。
私はこの会社の秘書課で働いている。
入社した時は、私の名前“天川 由那”の“天川”と容姿を合わせて“天使”と呼ばれていた。

小さな頃から“天使”と呼ばれ、何をするにも困ったことなかった。
中学生の時に初めて彼氏ができ、それから彼が途絶えたことがなかった。
もちろん、いつまでも綺麗でいたくて努力はしてたし、彼の好みに合わせたりして、尽くしてきた。
だから、その結果だと思っている。

でも、この会社に入社して全てが狂ってしまった。
社長の息子で専務の、神宮寺 龍一に告白され既婚者だと知っていながら、関係をもち続けたから。
もちろん悪いのは私。
だから私に何も言う権利ない。
彼は私を人形のように思っていただけで、遊ばれて簡単に捨てた。

でもその事が原因で“天使”から一気に堕ちた“堕天使”だと呼び名が変わり、全てにおいて落ちぶれてしまった。


でも会社を辞めれない。
生活のこともあるし、秘書とゆう仕事も好きだから。
それにこの会社はかなりの大手で、他には行けないように、裏で手をまわされているから。
社長も、龍一も私をマスコットように思っていて、手放せないみたいだ。

だから仕方なく、必死で働いている。

でも最近疲れてきた。
マスコットとして働くこと。
よく考えるとこれまでの恋愛も、いつも私が振られていた。
相手の為に必死に尽くすから、重いらしい。

生きることに、気力がなくなってきた………

｢死んでしまおうかな………。
天国いけるかな？いや、地獄か………｣
罠に嵌まったとはいえ、奥さんを傷つけたのだから。