堕天使、恋に落ちる
会いたいと苦しい
次の日の朝、家を出ると
「おはよ!由那」
「え?一徹?なんで?」
「会いたかったから」
「今日も仕事あるんでしょ?朝は寝てないとダメなんじゃないの?」
「うーん。あんま寝なくて大丈夫だし、それよりも会いたかったから」
「やっぱ、馬鹿…」
「馬鹿かな?」
「馬鹿だよ。なんでこんな……」
心、持ってかないでよ……

「じゃあ馬鹿の俺が送り迎えしてあげるよ」


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
手を繋いで会社へ。
入口前で、
「じゃあまた、帰りも迎えに行くから」
「うん…」
「………」
「ねぇ…」
「何?」
「手…離して……」
「うん」
「お願い…」
そこで、やっと離してくれた。

「じゃあまた」
「うん」
私の頬を手の甲で撫でる。
恥ずかしくて、うつむいた。
「/////」
「由那…可愛い」


「あれ?由那?」
「え?」
バッと声の方を向く。
一番会いたくない、アイツに会ってしまった。
「ごめん、一徹。じゃあね!」
そう言って足早にその場を後にした。
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