堕天使、恋に落ちる
「――那。由那…?」
「んぁ……一、徹?」
「やっと起きた…ごめん……またやり過ぎた…」
「一徹…ギュってして?」
「うん」
強く抱き締められる。
ちゃんと一徹はここにいる。

「由那。もうそろそろ風呂入ろ?仕事遅れる…!」
「うん」
起き上がろうとする。
力が入らない………
「あれ…?力が……」
「由那。急に動かないで…?
俺がやり過ぎたから…おいで?抱っこする」
「うん…」
一徹に両手を伸ばすと、
「フフ…可愛い…!」
って言って、軽々抱きかかえてくれた。
そのまま二人でお風呂に入って、身体を洗ってくれ、まだなかなか動けない私に、着替えさせてくれた。
しかもご飯も食べさせてくれた。
凄く嬉しそうに、幸せそうに―――。

「幸せ…由那のこと、こんなにお世話できるなんて…!」
「お世話って……なんか私、情けない…」
「なんで?」
「一徹に全部してもらって、情けない…」
「だから!!
それが俺の幸福なの!至福の時なんだから!」
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