堕天使、恋に落ちる

トンッ――――！！
｢え？｣
痛く、ない？

｢……っぶねぇ…｣
｢ヒデ、さん？｣
｢ヒデ…？｣
一徹から落ちた私はヒデさんに、受け止められていた。

｢あの……｣
私はヒデさんを見上げた。
｢いや///由那さんが落ちると思って、つい……｣
そして、下に下ろしてくれた。
｢すみません！ありがとうございました。おかげで怪我せずに済みました｣
私はペコッとお辞儀して、お礼を言う。

｢ヒデ｣
｢あ、一徹さん！すみません！あの―――｣
｢あぁわかってる。今回、お前に否はない。由那が助かった。
おいで？由那｣

一徹が両手を広げて待っている。
いつもなら迷わず行くのに、今はとても怖くて動けなかった。
それもそのはず、いつもの一徹ではなかったから。
真っ黒いオーラのようなものに、一徹が包まれていたから。
口調はとても優しいのに、得たいのしれない恐ろしさがあった。

｢由那、早くおいで？それともここで、犯そうか？｣
｢え…う、うん｣
おそるおそる近づくと、グッと手を引かれた。
｢ヒデ。今日絶対に部屋に誰も近づけさせるな！何があっても。わかったな？｣
｢は、はい｣

そう言うと、そのままオーナー室に連れ込まれた。