堕天使、恋に落ちる
「ん……」
目を覚ますと、オーナー室にいた。
ソファーに横になっていた。
「え?一徹…?命さん?」

「大丈夫ですよ?すぐ帰って来られます。一徹様も神も」
「あなたは確か…」
「神の秘書をしてます、黒崎と申します。一徹様の頼みでこちらに由那様をお連れしました」
「一徹と命さんはいつ帰って来るんですか?私を襲おうとした人達は?」
「すみません。私が言えるのはお二人がもうすぐ帰って来るとしか……」
「まさか危ないことを…?」
「申し訳ありません。それ以上は言えません」

なんとなく何があっているのか、想像はついていた。
そうゆう世界にいることも、理解してるつもりだ。
「由那様?寒いですか?」
「いえ、大丈夫です」
寒いのではない。肩にかけられた一徹の匂いがするジャケットのおかげで安心できている。

ただ、二人が私には想像できない恐ろしい世界にいること、私がその一人と付き合っていることが、今になって怖くなったのだ。
そんなとこも全部含めて受け入れ、愛してるはずなのに。

私がソファーの上で身体を小さくした。
早く―――
早くこの震え、止まれ!
早く。


バン――――!!!
「由那!!」
「一徹…」
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