堕天使、恋に落ちる
「あー栗ー!」
「命さんがからかうからです!!」
「じゃあ俺も!苺もーらい!」
「あー最後に食べようと思ってたのにぃ!」
二人で笑い合った。

それからショッピングしたり、話題の映画を見たりして過ごした。
「楽しかったです!今日ありがとうございました!」
「いいえー!こちらこそ、デートできて嬉しかった」
「今度は三人でどこか行きましょ?また食事でも!」
「うん…そうだね……。
ねぇもう一ヶ所行きたいとこあるんだ。行こ?」
「はい!」

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「凄い……綺麗」
「でしょ?ここから見る景色は格別なんだよね…!」
あるビルの最上階のラウンジだった。

「でも、ここ誰も……」
「まだ開店前なんだ。だからまだ誰も入ったことないよ?」
「どうして?私に…?」
「宝物だって言ったでしょ?由那が」
夜のネオンに照らされた命さんが、いつにも増して綺麗で目をそらせない。

「ねぇ。これありがとね」
私がプレゼントした、ネックレスを指す。
「いえ」
「大切にするよ。
あとこの石の意味知ってる?」
「え?」
「アメジストって言って…
【真実の愛】って意味なんだよ」

「え…それって…?」
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