堕天使、恋に落ちる
いてもたってもいられず、一徹に電話をかけた。
ピピピピ……
プルプル……
『由那?どうした?』
「一徹?私……」
『由那?ゆっくりでいいから、話して?』
「仕事辞めろって…こんな急に……私秘書の仕事、頑張って来たのに…」
『そう…だったら俺がいいところ紹介するよ。秘書の仕事ができればいいんだよね?』
「え?」
『大丈夫。きっと気に入るよ…だから退職届け、つきつけて帰ろう?すぐ迎えに行く!』

ピッ!
どうゆうことなんだろう?
よく考えたら、あんなに私をこの会社に拘束してたのに。
こんな急に……

でも社長も龍一もこれ以上何も言わない。
結局突然この会社を退職することになったのだ。


私物を抱え、会社を出た。
すぐそこにキラキラした微笑みの一徹がいた。

トン――!バサバサ………
手に持っていた紙袋が手から滑り落ち、中身が散らばる。
私はその事も気にとめず、一徹の元に駆け出した。

タタタタタ………
一徹は両手を広げ、待っている。
その大きな胸の中に飛び込んだ。
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